グローバル電子(東京都新宿区)は、スイス・シュルター社製「温度ヒューズRTSシリーズ」の国内販売を開始した。「RTS」は「Reflowable Thermal Switch」の略で、リフロー可能な温度スイッチの意味。
同シリーズは最高260℃の温度プロファイルでのリフロー実装によるはんだ付けが可能。はんだ付け後、中心のヒューズ部を下に押し込むことにより、ヒューズが210℃で作動するようになる。電気的なアクティベーションが必要なデバイスとは異なり、起動用の端子は不要。視覚的にヒューズが起動状態かどうかを判別することができる。
6.6×8.8ミリメートルの小型パッケージで、最大60VDC、100Aの動作電流を持続することが可能。また、AEC-Q200や、MIL-STDの高信頼性要求を満たしており、要求仕様に合わせたカスタムバージョンでは、シャント抵抗や過電流保護機能を内蔵することができ、基板の省スペース化に貢献する。
MOSFET、IC、IGBT、トライアック、サイリスタなどのパワー半導体は自己発熱によりデバイスが加熱されることによって熱暴走が起こる危険性があり、このような加熱からデバイスを保護するため、同シリーズはあらかじめ設定された温度で回路を遮断するように設計されている。