IDECは、静電気を高速除去でき、メンテナンス性にも優れた除電ブロアとして、「SC1P形」イオナイザのワイドタイプとコンパクトタイプの2機種を5月18日から発売した。価格はオープン。販売目標は年間1000台。
新製品は、除電能力を持つシャープのプラズマクラスター技術を応用。ワイドタイプはプラズマクラスター技術に加え、効果的にイオンを発生させ、優れたイオンバランスで効率よく除電するパラレルパルスDC方式により、0.8秒というクラス最高レベルの高速除電性能を実現している。
コンパクトタイプは、除塵フィルターを装着することで45マイクロメートル以上のホコリを95%以上除去することが可能。圧損に強いネイチャーファンを採用し、ホコリの付着低減と高速除電を両立している。
独自の放電技術により電極針の汚れを低減することで、清掃周期を6カ月、交換ユニット寿命を約2年2カ月に長期化するなど、メンテナンスの手間やランニングコストを大幅に軽減。
また、空気を浄化する働きもあるプラズマクラスターイオン効果により、付着菌が気になる場所で菌の増殖を抑制することができ、クリーンな環境づくりに貢献する。
さらに、外部入出力を備えており、プログラマブルコントローラとつなげることで外部からの運転制御や生産現場の遠隔監視・遠隔操作が可能。加えて、生産状況に応じて運転モードを自動的に調整できるため、消費電力を抑え、省エネを図ることができる。
主な用途は、半導体、電子部品、食品・包装業界などにおける異物の付着・混入の防止、クリーンルームへの汚染物質侵入防止、静電気放電による静電破壊の防止、部品搬送中の帯電防止など。