オリエンタルモーター(東京都台東区)は、ステッピングモーターを使ったハイブリッド制御システム αSTEPと中空ロータリーテーブルを組み合わせた一体型製品 DGⅡシリーズに、DC電源入力タイプ 取付角寸法60㎜をラインアップします。
▲左:ドライバ 右:DGⅡシリーズ ※ドライバは別売り
背景
バッテリレスアブソリュートセンサ搭載 AZシリーズと組み合わせたDGⅡシリーズは、2014年8月の発売以来、設計時間の短縮、生産性の向上に貢献しています。
さらに、装置の小型化・省スペース化とともに高まるモーターへの小型化のニーズにお応えするため、高機能で小型の中空ロータリーアクチュエータ DGⅡシリーズを発売します。
特徴
1. 取付角寸法60㎜の小型アクチュエータ
取付角寸法はシリーズ最小の60㎜で、小型化が求められる用途に適しています。
2. 多様な運転機能
AZシリーズの機械式多回転アブソリュートセンサにより、原点センサが不要で、高速原点復帰が行えます。
また、設定した位置に向かって最短距離で移動する近回り運転や、1 回転後の現在位置を自動でリセットするラウンド機能など、便利で使いやすい運転機能を備えています。
3. 選べるドライバ
上位システムに合わせて、位置決め機能内蔵タイプ、パルス列入力タイプ、RS-485通信付きパルス列入力タイプ、ネットワーク対応多軸ドライバの4 種類から選べます。モーター、各種アクチュエータと制御性統一が可能です。
中空ロータリーアクチュエータの特徴
1. 高出力・高剛性
中空出力テーブルにクロスローラベアリングを採用し、高出力・高剛性を実現しました。
2. 設計の手間削減
出力テーブルには、装置のテーブルやアームを直接取り付けることができます。ベルト、プーリなどの機構部品を使用した場合にくらべ、機構設計、部品手配、ベルトテンション調整などの手間やコストを削減できます。
3. 大口径中空出力テーブルで省配線・配管
大口径の中空穴(貫通)は、引き回しが複雑な配線・配管に利用することができ、装置設計の簡略化が図れます。
用途例
・高剛性を必要とする用途:天井取付など、負荷モーメントのかかる用途
・高性能モーターを必要とする用途:画像検査装置など、高精度位置決めが必要な用途や、ディスク製造装置など、負荷慣性が変化する用途。
アブソリュートセンサ搭載 AZ シリーズの特徴
1. 機械式センサ
ABZOセンサは、複数の歯車で構成される機械式センサです。個々の歯車の角度を認識することで位置情報を検出するため、バッテリが不要です。
2. 多回転アブソリュート
基準となる原点から、モーター軸で±450回転(900回転分)の絶対位置が検出可能です。
3. 簡単な原点設定
位置決めの基準となる原点は、ドライバ正面のスイッチで簡単に設定でき、ABZOセンサで原点位置を保存します。データ設定ソフトや外部入力信号からの原点設定も可能です。
αSTEPの特徴
高信頼性、省エネルギー
αSTEPは、通常はパルス指令に同期してオープンループ制御で運転し、小型で高トルクを発生するため、加速性・応答性に優れています。過負荷時は、即座にクローズドループ制御による制御に切り替わり、位置の補正を行います。また、高効率によるモーターの発熱低減で、省エネルギーも実現します。
種類と価格(税抜)
中空ロータリーアクチュエータ DGⅡシリーズ
AZ シリーズ搭載 DC 電源入力タイプ 取付角寸法60mm
モーター部形状:肩軸シャフト
取付角寸法:60mm
定価:86,500円
【拡販を狙う市場】各種製造装置・検査装置など産業用に幅広く拡販します
【販売目標】3年後 DGⅡシリーズ全体で2000台/月
【発売日】 2018月6月1日
参考:オリエンタルモーター「中空ロータリーアクチュエータ DGⅡシリーズ AZシリーズ搭載DC電源入力タイプ 取付角寸法60mm」