2017年に経済産業省の「ロボット導入促進のためのシステムインテグレータ育成事業」で補助金を受けたロボットセンターのオープンがここに来て相次いでいる。分野は溶接、食品、物流、協働、知能化などそれぞれに特徴的で、地域も東北から九州までほどよく分散。地域のロボット普及の拠点として期待されている。
髙丸工業の「RTC」と、ヤナギハラメカックスのロボティクス支援センター「Rサポ」、五誠機械産業の「九州ロボットセンター」は、実機を見られるだけでなく、ロボットを実際に動かし、点検できるようになる特別教育まで受けることができる。
食品業界におけるロボット活用に焦点を当てたイシダ、溶接関連を専門にするアスカ、協働ロボットにフォーカスしたIDECファクトリーソリューションズ、ビルメンテナンス・清掃ロボットのアクティオなど、各社の得意分野に特化したセンターや、IoTやスマートファクトリーまで範囲を広げて提案するFAプロダクツの「スマートファクトリーコンダクターラボ」などもある。さらには、ロボットの知能化ソフトウエアで業界内外から注目を集めるMUJIN、Kyoto Robotics(旧社名:三次元メディア)等も開設している。
ブイ・アール・テクノセンターの「岐阜県ロボットSIセンター」、中四国地域発のロボットショールームとなるトリツ機工の「瀬戸内ロボットサポートセンター」、おおさかATCグリーンエコプラザ内にある大阪市都市型産業振興センターの「IATC」などは、自治体とコラボしたセンターとなっている。
補助金関連以外も
ロボットシステムインテグレータ大手のダイドーは、名古屋のダイドーロボット館に続き、6月に東京都江戸川区にダイドー東京ロボット館をオープン。因幡電機産業も、2018年1月に大阪市西区へロボットセンターOSAKAを、4月に東京都品川区へロボットセンターTOKYOを開設した。名古屋市は、名古屋工業大学構内にロボット・IoTの導入支援相談窓口となる「なごやロボット・IoTセンター」をオープンしている。