三菱電機は、コネクターなどの微細加工からスマートフォンや自動車部品などの中大面積まで多種多様な加工に適した形彫放電加工機の最上位機種として「SV-Pシリーズ」1機種を6月7日から発売した。価格は1750万円。販売目標は2018年度100台。
新製品は、新型制御装置「D-CUBES(ディーキューブ)」に内蔵した同社AI技術「Maisart(マイサート)」活用の新適応制御技術の搭載により、加工時の進行状況を自動判断するなど加工状態をリアルタイムに把握することで生産性を30%向上。
機械構造の見直しによる高剛性化と「Maisart」を組み合わせることで、微細加工から中大面積の加工まで多種多様なアプリケーションに対応。また「Maisart」を活用した分析機能による加工時間を自動算出する「加工時間見積り機能」を標準搭載しており、前後工程間で発生する段取りの時間ロスを削減する。
さらに、周囲環境の温度変化による部材の熱変位を考慮し、加工位置の補正や上下軸冷却機構などの熱変位を抑制する高精度技術「サーマルバスター」に加え、独自のサーボ制御技術と高精度駆動部品を搭載。±3マイクロメートルの高精度加工を保証する。
その他、リモートサービス「iQ Care Remote4U」に対応した「加工状態見える化モニター」により、加工の進捗状況など装置稼働状態を遠隔で監視し、運用と保守を支援する。