リンクス(横浜市青葉区)が、エンベデッド・ビジョン(組込み用ビジョン)事業を本格的に開始する。マシンビジョンが装置や工場内で広く使われ、さらに工場外での利用ニーズが高まってきたことから、プリント基板設計・製造会社のアイティエスエンジニアリング(東京都青梅市)を買収し、新たなマシンビジョン市場の開拓を進める。
従来のマシンビジョンはPCベースのシステムが主流だが、その用途が工場外にも広がり、より小型で省電力、カスタム化されたビジョンシステムが求められている。スマートフォン用の半導体チップとボード、カメラモジュールで構成されるSOMやSoCベースのカメラシステムも高性能化し産業用としても十分な性能と信頼性を持つことから、ドイツ・Basler社とのコラボレーションでエンベデッド・ビジョン事業を進める。
事業の中心を担うのが、今回買収したアイティエスエンジニアリング。これまで長くカスタム基板の設計と製造をやってきた実績があり、そこにリンクスの画像処理の技術と知見を重ねてエンベデッド・ビジョンに取り組む。今回に合わせ社名をリンクスアーツ(LINX ARTS)に変更し、新たなスタートを切る。