– データ化された“匠の技”が、品質向上と設備の安定稼働を実現 –
オムロンは、製造現場のデータを基に顧客と共創することでモノづくりを革新する、現場データ活用サービス「i-BELT」の第1弾として、「設備の異常予兆監視サービス」を2018年7月より開始します。
「設備の異常予兆監視サービス」は、製造設備の異常動作につながるデータを収集しオムロン独自の分析技術を用いて解析することで、早期に異常を発見し設備の安定稼働や製品の品質向上を継続的に支援し続けるサービスです。
マシニングセンタ等の加工機や破損の多いベアリングを有する製造設備を対象に、保全業務の熟練技能者が持つ“匠の技”を超える“設備診断”技術により、設備の“いつもと違う”状態を検知します。これにより、設備の異常動作による品質不良を未然に防止すると共に、突発的な故障を防ぎ、設備の停止時間を最小化します。
なお、本サービスは、設備の異常予兆を監視し突発的な生産ラインの停止を防止する方策として、既に複数のお客様に先行導入頂いています。
オムロンは、本サービスを、現場調査からデータ収集・見える化の環境構築までを行う「導入サービス」と、蓄積したデータの分析結果に基づき、予兆の検知精度を継続的に向上する「継続サービス」の2ステップで提供します。なお、「継続サービス」は2018年度中に開始する予定です。
「導入サービス」では、製造現場に精通したオムロンのエンジニアが現場を診断し、収集したデータを見える化する環境を構築するとともに、オムロン独自のノウハウに基づき、従来はお客様が設定されていた、装置の安定稼働の判断基準となり得る値「しきい値」の提案までをワンストップで提供します。
また、「継続サービス」では、収集したデータを活用・分析し、設備の機構にあわせて、予兆検知の精度を向上するなど、最適な制御環境を提供し続けます。
「設備の異常予兆監視サービス」の概要
1. 現場診断
現地調査に基づく最適なセンシング機器の選定、設置方法の検証
2. システム導入・立上げ
システム設計・構築、初期設定、ユーザートレーニングの実施
3. データ収集・見える化・分析
分析結果に基づく安定稼働の判断基準値(しきい値)の提案
4. 設備の稼働状況の監視
異常検知時の警告アラートの設定
5. 設備の監視・稼働分析サービス (「継続サービス」にて提供予定)
蓄積データの分析による継続的な予兆検知基準の精度向上
モノづくり現場において、技術人材が不足し生産性や品質を維持向上していくことが困難となりつつある中、熟練技能者の経験や勘に基づくノウハウを、いかに継承していくかが喫緊の課題となっています。
オムロンは、「i-BELT」の第1弾となる今回の「設備の異常予兆監視サービス」を皮切りに、製造現場の課題解決に直結するサービスを拡充していきます。
i-BELTについて
「i-BELT」は、AI搭載コントローラーを軸に、20万種に及ぶ制御機器に加え、「i-BELTパートナー」各社の多彩な入出力機器を組み合わせ収集したデータを分析、その結果を制御アルゴリズムに変換し機械の制御に戻すことで、モノづくり現場の知能化を推進する、オムロン独自のデータ活用サービスです。
オムロンは、「i-BELT」を通じて、熟練技能者が持つ暗黙知をデータ化し、制御と情報を融合することで、“i-Automation!”を実現する鍵となる「intelligent(知能化)」を顧客との共創によって加速させ、モノづくりの生産性と品質を飛躍的に向上させ続けます。
「i-BELT」の詳細については、専用サイト https://www.fa.omron.co.jp/solution/i-belt/ をご参照ください。
“i-Automation!” について
オムロンは、これまでFAのリーディングカンパニーとして画像処理センサーなどの入力機器から、各種コントローラー、サーボモーターなどの出力機器をはじめ安全対策機器、産業用ロボットまで幅広い機器を有し、これらをソフトウェアで組み合わせた独自のオートメーション技術を世界中の製造現場に提供してきました。
現在は、こうした技術と機器群をベースに、3つの“i”、「integrated(制御進化)」、「intelligent(知能化)」、「interactive(人と機械の新しい協調)」からなる戦略コンセプト“i-Automation!”を掲げ、製造業のモノづくり現場の革新に取り組んでいます。