富士電機は、中国におけるシステム事業拡大に向けて、大連冰山集団(遼寧省大連市)の子会社である大連冰山集団管理コンサルティングとシステムエンジニアリングを行う合弁会社「大連富士冰山スマート制御システム」(仮称)を、2018年9月に設立する。資本金は2700万元(約4億5000万円)で、出資比率は富士電機51%、大連冰山49%。
新会社は、エネルギーの使用状況を見える化し、最適に制御することで省エネを実現する「エネルギーマネジメントシステム(EMS)」を主力事業にする。大連冰山から空調機や冷凍機を、富士電機から受変電機器(変圧器等)や駆動機器(インバータ、モータ等)、計測制御機器(センサ、コントローラ等)やソフトウエアを購入し、顧客施設・設備に応じたシステムを構築していく。
また、電力、ガス、産業プラント、組み立て・加工、物流施設など、中国国内で多くの実績を持つ大連冰山の商流を活かし、電気・熱複合型のシステムソリューションを提供していく。
富士電機は現在、全社売上高の 60%を占めるパワエレシステム事業の強化を推進しており、とくにシステムビジネスでの海外事業拡大を掲げている。 その注力エリアの一つである中国では、インバータやモータ、 計測機器、受配電・制御機器などの事業を展開しており、大連冰山とは 03年から自動販売機の製造・ 販売で協業している。
大連冰山は、中国の大手冷凍・空調機器メーカー。工業用冷凍冷蔵設備、空調機の製造・販売などを手掛け、冷熱機器・技術に強みを持つ。