村田機械(京都市伏見区)は、レーザソーティングローダ「FG3015TL」の販売を開始しました。
「FG3015TL」は、当社で販売しているファイバーレーザ加工機LSシリーズおよびファイバーレーザ複合加工機「LS3015HL」の高い生産性を、最大限に活かすべく新開発されたソーティングローダです。
生産現場では、ファイバーレーザ加工機の導入によって生産量、対応できる部品の数、加工の品質は飛躍的に向上しますが、加工された板金部品のジョイントバラシ、仕分け、次工程への搬送など付加価値の少ない工数も増加します。また、製品の取り外し時の裏キズによる品質低下もかねてから課題になっていました。
従来、加工で使う剣山パレット(加工パレット)の上で作業者が行っていたバラシ作業ですが、自動で製品搬出を行おうとすると、剣山の上では製品が傾いてしまうこともあり安定して搬出を行うことは困難です。
また従来の様にローダで先に製品を搬出した場合、切断幅が細いファイバーレーザで加工した製品は母材に引っ掛かりやすい点などが技術的にクリアする課題でした。
ファイバーレーザ加工機専用のソーティングローダとして開発された「FG3015TL」は、これらの技術的課題に対して、板取りされた製品を下方から全面吸着した状態にしておき、その後スケルトンを最初に取り外すことで解決しました。
スケルトンに振動を加えながら持ち上げることでワークの引っ掛かりを抑えたスムーズな取り外しを可能にし、剣山パレット(加工パレット)にフォークユニットを挿入することで製品を常に水平に安定させ確実なピックアップを実現しました。
ピッキングした製品は製品パレット上にネスティングされた状態で集積され、仕分け時の製品裏キズも解消することができます。また、手押し台車を増設するオプションを採用すれば次工程への搬送を容易にし、特急品対応も可能になります。
バラシ・仕分け・搬出の単純作業を自動化することにより、ファイバーレーザ加工機が持つ高い生産性や多品種に対応できるフレキシブル性を最大限に発揮することが可能になります。
当社では、このワーク搬入出の自動化システムを含め、お客さまの多様な加工ニーズに対応したファイバーレーザ加工のソリューションを提案してまいります。