横河電機は、プラント内の巡回点検作業を支援するソフトウエア「Oprex Operational Risk Management:Field Assistant R2.02」を開発、海外向けに6月11日から発売した。価格は500万円から。販売目標は2018年度10件、19年度15件。日本語に対応した機能強化版は年内に発売する予定。
新製品は、汎用のタブレット端末にインストールすることで、巡回点検作業時に必要となるチェックリストや関連書類などの膨大な情報を現場に簡単に持ち出すことを可能にする。データはタブレットに保存して利用するため、インターネットに接続できない環境でも簡単に導入できる。
作業手順や機器の仕様、設置マニュアルなどの関連資料をチェックリストと合わせて確認できるHMIを用意。チェックリストの電子化により手書きの手間や書き間違いが削減できるとともに、リストの更新が容易で、写真や動画を撮影して挿入することもできる。
また、QRコードやNFC(近距離無線通信)タグを機器に取り付けて関連資料を紐づけておけば、巡回時にはタブレットでスキャンするだけで点検対象機器の関連資料だけを表示することが可能。異常値への警告などの補助機能も搭載し、現場作業の効率化と作業品質の向上に貢献する。
さらに、プラント操業の業務フローを電子化し定型化することで作業の信頼性、安全性、効率性を向上させる同社のソフトウエアパッケージ「Operations Management」とのデータ連携が可能。製造部門と保全部門の連携強化と、より効率的な運転管理を実現する。
対象OSはAndroidで、今後ほかのOSにも拡大予定。