日本の産業のなかでの製造業の位置付け、貢献度はどれほどなのか? 経済産業省と総務省は、国内のすべての事業者と企業を対象に、売上金額等を同一時点で網羅的に把握する統計調査「経済センサスー活動調査」の確報結果を公表した。製造業の売上高は396兆2754億円で全体の24.4%、付加価値額も68兆7890億円で全体の23.8%を締め、日本経済の4分の1程度を製造業が支えている構図が明らかになった。
2015年の全産業の売上高は1624兆7143億円で、最も多かった産業は卸売業・小売業の500兆7943億円(全産業の30.8%)、製造業は396兆2754億円で続き、3番目は金融業、保険業が125兆1303億円。上位3産業で全産業の6割強を占め、それぞれ前回調査の12年に比べて、卸売業・小売業が20.6%、製造業が15.5%、金融業、保険業が9.8%増と大幅に増加している。
付加価値額は、製造業が最も多い68兆7890億円。次いで卸売業、小売業が54兆1633億円、建設業の20兆8207億円となり、これら3産業で全体の5割強を占めた。製造業は前回調査に比べて21.8%増加した。
企業数と事業所数については、16年6月時点での国内の総企業数は385万6457社で、このうち製造業は前回の調査に比べて11.4%減の38万4781社。総事業所数は557万8975カ所で、うち製造業は45万4800カ所だった。従業員数は、全産業の総従業員数は5687万2826人で、製造業は886万4253人。全産業において15%超を占めている。
設備投資額は、全産業で49兆8588億円となり、製造業は最も多い14兆5972億円で全産業の29.3%を占めた。次いで卸売業、小売業が6兆9839億円(同14.0%)、運輸業、郵便業が4兆6438億円(同9.3%)と続いている。売上高に対する設備投資比率は、全産業で3.1%、製造業は3.7%となった。