2018年7月18日(水)〜20日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催中の「メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2018」「スマートエンジニアリングTOKYO 2018」。生産設備から社会インフラ、各種災害対策、工場・プラントと社会インフラの環境対策、省エネ化まで「メンテナンス」「レジリエンス」「工場」「プラント」に関する最新の製品・技術・サービスを集めた展示会です。今年は全体で550社が出展、合計45,000人の来場者数を見込む、2018年注目の展示会の一つです。
製造業の技術者に向けて、「メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2018」「スマートエンジニアリングTOKYO 2018」から「第42回 プラントメンテナンスショー」「第1回 プラントエンジ・設備機器展」の出展社ブースを取材し、写真とともに見どころやトレンドをまとめた取材レポートをお届けします。
▼「第42回 プラントメンテナンスショー」「第1回 プラントエンジ・設備機器展」出展社ブースを取材した速報レポートをご覧いただけます。
「第42回 プラントメンテナンスショー」「第1回 プラントエンジ・設備機器展」の見どころ
本展示会では、今後のファクトリーオートメーション、スマートファクトリー化に向けて、プラント業界が先行している幾つかの分野について最新動向を確認しました。
1つ目は、IoTです。プラントでは設備の稼働状況、状態を可能な限り情報収取するのは以前から当たり前のことでした。彼らと、IoTの導入・定着に苦しんでいる一般製造業と何が違うのかということです。結論から言うと、概念やソリューション先行の一般製造業と、現場主導データ活用のプラントというところで一長一短でした。
プラントが行っていることをそのまま取り入れるようなものは自分の見た範囲ではありませんでしたが、プラントが努力して情報を手に入れようとする姿勢やそのやり方については、一般製造業が学ぶ点は多いように思います。一般製造業ではPLC制御されている装置はかなりのログ情報が残っていますし、バラバラのログ情報でもExcelなどで足し合わせれば時系列の稼働状況やリードタイムが分かります。IoTの失敗事例で、現場の当事者意識がなく、他人任せにするか、逆に無理な要求をするというものがありますが、自分たちができる範囲で何ができるかを考えて行動してきたプラントとのギャップを感じます。
2つ目は、リアルとバーチャルの融合の、特に建物レベルの大きくて複雑なものの進化です。車のドアくらいの大きさのものについて、レーザースキャナーでリバースエンジニアリングして3Dデータ(CAD、金型など)に転換する、LiDARによる近距離の人や物の感知や識別などは、様々な展示会で見かけるようになりましたが、それよりも大きなものがどのように進化しているのかということです。
昨年、大手製造業の事例でみたものはレイアウト検討できる程度の工場の3Dデータ化でしたが、今回は多くのブースで老朽化したプラントの完全3Dデータ化を展示していました。中には配管の特定を行って工事の指示書や耐震基準の評価まで出来るものもありました。この技術が浸透すると、古い工場の新陳代謝が進む可能性がありますし、もしかするとカフェなどの「店舗」を製造業が製造する世の中が来るかもしれません。
▼「第42回 プラントメンテナンスショー」「第1回 プラントエンジ・設備機器展」出展社ブースを取材した速報レポートをご覧いただけます。
取材レポート掲載企業
株式会社エスティジェイ
保全の人手不足を解消!自動グリス・オイル給油器『シマルーベ』や、
安全・正確・簡単にベアリングの組込み、取外しができる特殊工具
JFEアドバンテック株式会社
オンライン設備診断システム『SuperCMS-10000』など
予知保全や設備稼働率・品質向上に役立つ製品を展示
横河ソリューションサービス株式会社 / 横河電機
「現場の人手不足・技能不足」の問題を解決し、プラントの巡回点検
効率化と健全性の常時可視化を実現する、実践的なIIoTソリューション
株式会社明電エンジニアリング / 株式会社明電舎
スマート診断装置など「スマートメンテナンスサービス」
「オペレーション&メンテナンス」の2つのテーマをメインに展示
株式会社村田製作所
バッテリ駆動型の無線を使用した
さまざまなIoT向けセンサ類をデモ展示
富士電機株式会社
設備保全管理システム&iPad電子マニュアル、ウェアラブル型遠隔
支援パッケージなど、技術継承やスキル支援に関するソリューション
出光エンジニアリング株式会社
Quest Integrity Group社の前後方向進行型ピグ「FTIS」/「InVista」を
国内でいち早く採用した「インテリジェント・ピグ検査」サービス
株式会社ナカノアイシステム
固定位置の3次元レーザ計測をベースに、ドローンなどによる情報の
補完や、プラントや工場などの複雑な環境における3次元の施設管理
株式会社富士テクニカルリサーチ
FAROの3DレーザースキャナーのデータをCAD化するソフトウエア、
ハンディ3Dスキャナなど
ポポロプラント株式会社
FARO社の3Dレーザースキャナーで、既存工場・プラントを三次元
点群にデータ化し、3Dモデル、VR、MR等へデータ変換致するデモ
株式会社ドーワテクノス
モータ非稼働時の高精度モータ診断機『ALL-TEST PRO5』や、
稼働時のお手軽モータ監視『リモータ・プロ』などを展示
ナブテスコ株式会社
突発故障による膨大な損失を回避するため、機械・設備の故障を
早期に感知可能な油診断ツールを紹介
フリアーシステムズジャパン株式会社
最高16万1472ピクセルの解像度を持ち、高精度の診断結果を
得られるポータブル最高性能サーモグラフィカメラ『E95』など
株式会社ノルトロックジャパン
可動部ガタつきの原因となるピン穴の摩耗そのものを物理的に
防止する『エクスパンダー・システム』や『スーパーボルト』など
▼「第42回 プラントメンテナンスショー」「第1回 プラントエンジ・設備機器展」出展社ブースを取材した速報レポートをご覧いただけます。