日本電気制御機器工業会(NECA、舩木俊之会長)が主体となって取り組んできた機械安全に関する要員認証制度の国際標準化が、6月5日・6日に仏で開催されたIEC/IECEE CMC(認証管理委員会)会議で賛同を得て、IECEEで制度開発を本格的に進めることが正式に合意された。
機械類の安全性に関するISOやIEC等の国際規格が次々と発行され、安全構築の考え方や技術がグローバルに統一されつつある。特に、機械類の国際安全規格の最上位に位置づけられるISO12100(機械類の安全性-設計の一般原則-リスクアセスメントおよびリスク低減)等では、安全性を配慮した機械の設計を行うことが要求されており、国際規格に基づいた機械安全の考え方や技術を理解して、機械の安全設計やリスクアセスメントを実施できる人材が求められている。
NECAは経済産業省の支援の下、国内およびアジアで運用し普及している機械安全に関する要員能力認証制度を基にして、グローバルに通用する国際標準化を目指してきた。
IEC/IECEE CMCにおいては、機械安全分野から先行的に要員認証制度開発の具体的作業を開始し、将来は幅広く他分野の要員認証へ制度を拡大していく予定で、開発作業はTF(タスクフォース)で進められ、主査はNECA制御安全委員会の前田育男委員が務める。現在、事務局からメンバー国に対し広くTFへの参加が呼び掛けられており、次のTF会議は今秋に日本で開催される予定。