〜IoTソリューションの構築に新風到来! 配線無しで繫がるエッジコンピュータ登場。無線LANエリアの広域化も同時に実現。クラウドサーバとも連携するIoTソリューションの中核デバイス誕生〜
PicoCELA(東京都中央区)は、 多段無線中継機能と企業グレードの無線LANアクセスポイントを搭載したエッジコンピュータ「PCWL-0400」を2018年7月9日に発売いたしました。
さまざまなモノがインターネットにつながるIoT。 2020年にはその数が500億個以上になると予想されています。 これらのIoTデバイスをインターネットに接続するためにはおびただしい量のLANケーブル配線が必要となり、 また、 画像や高サンプリングレートの時系列データなどのビッグデータが通信回線をパンクさせることが課題です。
「PCWL-0400」は、 PicoCELA独自の無線多段中継(バックホール 注1)により、 LANケーブル配線を7割以上削減できることを特徴とするエッジコンピュータです。 「PCWL-0400」により、 LANケーブル配線問題を解決すると同時に、 エッジコンピュータとしてIoTデバイスからのデータを圧縮処理することで通信回線の負担を軽減します。 すなわち「PCWL-0400」は、 IoT時代の課題を一気に解決します。
従来のエッジコンピュータはインターネットへの接続のために各々LANケーブルの配線が必要でした。 PicoCELAが長年培ってきた、 特許技術である無線バックホールテクノロジーを搭載したエッジコンピュータ「PCWL-0400」を活用すれば、 互いに無線で多段中継する機能により広大な空間に分散配置されたエッジコンピュータ網をほぼLANケーブル配線なしに形成することができます。
「PCWL-0400」のエッジコンピュータ機能としては、 現在パートナー企業とのコラボレーションにより、 AIを活用した画像処理エンジン、 種々のセンサーからのデータ収集サーバ、 あるいはアクチュエータ制御プログラムなどの実装が進行しています。 エッジ処理により、 インターネットに流すデータ量は大幅に削減できます。
「PCWL-0400」は、 強力なCPU、 8GBものストレージ空間、 そして1GBのメモリを搭載しており、 種々のIoTソリューションのニーズにこたえる十分な潜在能力を有しています。
「PCWL-0400」上でのソリューション開発を促進するために、 PicoCELAでは、 PicoCELA認定開発者「PCD(PicoCELA Certified Developer)」制度を準備しています。 「PCD制度」に加入していただいたパートナー様には、 専用のSDK(Software Development Kit)を提供し、 「PCWL-0400」上でのお客様ご自身のプログラムの実行や内部システムのカスタマイズ等ができる柔軟なプラットフォームを提供します。 これにより、 お客様ご自身のIoTソリューションを容易に生み出せます。
簡単に広域無線LAN環境を構築したいというニーズに答える為に、 「PCWL-0400」は、 企業グレードの無線LANアクセスポイントの機能も搭載しました。 バックホール用途の無線LANモジュール以外に専用の無線LANモジュールを2個搭載しています。 また、 SIMカードスロットも搭載しており、 4G無線モジュールや将来の5G無線モジュールを搭載して完全に有線ケーブル無しで広域無線LAN網を構築することも可能です(注2)。
広域無線LAN網の場合には、 各エッジコンピュータやその先につながっているIoT機器の監視が重要です。 その為にクラウド管理システム「PicoManager」を提供します。 世界中のあらゆる場所に配置した「PCWL-0400」をスマートフォンやタブレットPCにより、 モニタリングできます。
エッジ/フォグ~クラウドという昨今のIoTソリューションの基本形態を「PCWL-0400」と「PicoManager」により構築できます。 「PCWL-0400」に接続されたIoTデバイスが収集したデータは、 エッジコンピュータ「PCWL-0400」上で加工・分析できます。 こうして処理されたデータは「PicoManager」経由でクラウド上のビッグデータベースへ収集できます。
多数の「PCWL-0400」によって取集したビッグデータをクラウド上で分析することで、 大規模IoTソリューションが実現可能です。 これらの特徴により、 例えば、 お客様独自の人流解析システムや人頭解析システムなどのソリューションを容易に実現します。
注1):バックホール:無線基地局やアクセスポイントをインターネット回線へ接続するためのネットワークをバックホールと呼びます。 PicoCELAは、 広帯域、 低遅延、 動的環境下での高安定性を実現した無線多段中継によるバックホール技術を開発しました
注2):バックボーンのインターネット回線として利用できます