独・シーメンスは、組織の簡素化やスリム化を図り、成長スピードを加速し収益性を高め、長期的な価値を創出する戦略「Vision2020+」を発表した。シーメンスAGの社長兼CEOのジョー・ケーザー氏は「最も大きな企業ではなく、最も適応できる企業が生き残る。だからこそオーナーシップカルチャーをさらに推し進め、各事業の独立性を大幅に高めることとした」と述べている。
新たな企業体系は、現行の事業本部階層をなくし、グループ傘下に3つの事業会社と戦略会社を配置し、顧客へのフォーカスの強化、各産業の要件に適応した活動を行っていくとしている。
新たな事業会社は、ガス&パワー(米国テキサス州ヒューストン)、スマートインフラストラクチャー (スイス・ツーク)、デジタルインダストリー (ドイツ・ニュルンベルク)の3つ。
新体制は、2018年10月1日より実施。段階的に導入を進め、19年3月31日に完了予定。新たな事業会社のCEOは、引き続きシーメンスAGの取締役会のメンバーとなる。
本社は将来的には大幅に簡素化され、中核業務(ファイナンス、ガバナンス&マーケット、リーガル&コンプライアンス、人事、コミュニケーション)に集中する予定。
また、Mendix社の買収により、IoT統合ソリューションサービス事業に参入することで、デジタルビジネスの拡大を行っていく。買収は、19年度の第1四半期に完了予定。シーメンスでは、IoT統合サービス分野において25年までに1万人を雇用予定としている。