シーメンスは9月6日、先日ドイツ本社が発表した「Vision2020+」とそれにともなう組織変更、日本市場での戦略を発表した。
Vision2020+は、2015年からスタートした中期経営計画「Vision2020」に続くもので、進捗が順調なことから完了予定の20年を前に「Vision2020+」として策定された。そのなかで組織体制を大きく変更し、社内カンパニー制を採用して事業会社として3社、戦略会社として社外に3社を設立する。
社内カンパニーは、発電やオイル・ガス事業を担う「ガス&パワー(GP)」、インフラや配電システム、低圧機器、制御機器を担う「スマートインフラストラクチャー(SI)」、産業向けIoTOSである「MindSphere」を軸にFAやPA領域でデジタル化を担う「デジタルインダストリー(DI)」の3社。戦略会社は、風力発電のシーメンスガメサ、ヘルスケアのシーメンスヘルシニアーズ、鉄道事業のシーメンスアルストム。
日本でもGP、SI、DIに組織を変更し、産業のデジタル化を中心に事業を展開していく。
MindSphereは国内でも順調に広がり、年内に50社以上で採用が決まり、今後さらに強化していく予定。その戦略としてハードウエア販売を強化して、デジタルインフラとしてハードウエア基盤を整備し、その上にMindSphereを載せていく計画。
すでに国内でもジェイテクト、キヤノン、アイデン等の実績が出てきており、藤田研一代表取締役兼CEOは「パートナー企業との連携強化でさらに進めていきたい」としている。