安川電機は、マシンコントローラとロボットコントローラを統合するソフト面のソリューションとなる制御機能と、マシンコントローラから産業用ロボットの制御が可能なハード面のソリューション「ロボットモジュールRM100」を8月31日から販売開始した。
新しい制御機能は、同社のマシンコントローラ「MP3000シリーズ」とコントローラ内蔵型のサーボパック「Σ-7C」のプログラムから、ロボットコントローラが制御できるようになる。ロボットコントローラからのプログラム言語は不要となり、ロボットごとに必要な情報だけを送受信するため、応答性に優れたシステムとなる。
また、ロボット制御の関数を使用して、移動指令を連続で実行、位置間を滑らかにつなぐことができ、ロボットのスムーズな動作を実現。JOG関数を使用し、マシンコントローラに接続されたタッチパネルなどから簡易ティーチングペンダント機能を構築することもできる。
新製品のロボットモジュールRM100は、MP3000シリーズの「MP3300」本体に、ボード形の同モジュールを装着して統合すると、多関節の産業用ロボットを組み込んださまざまな産業機械全体を一括で制御可能。マシンコントローラで制御する産業機械・装置と、ロボットコントローラで制御するロボットの同期制御が可能となり、I/Oレベルで実施していた相互監視が不要となる。
装置とロボットの融合により、生産工程の統合や生産速度の変更が容易になり、多品種に対応できるフレキシブルな装置構築ができる。さらに、一括制御することで、各種機器のデータが一元管理できるため、システム全体の見える化やトラブルシュート、予防保全、稼働状況の把握などが容易にできる。