国内唯一の自動認識技術とソリューションの専門展示会「第20回自動認識総合展 AUTOID&COMMUNICATION EXPO 2018」(主催=日本自動認識システム協会)が、9月12日(水)~14日(金)の3日間、東京ビッグサイトの西4ホールで開催される。
開場時間は10時~17時。入場料は1000円(Webでの事前登録者および招待券持参者は無料)。同会場で開催されている「国際物流総合展2018」(東1~6・8ホール)と相互入場が可能。
人を介さずに、ハード、ソフトを含む機器によって自動的にバーコードや磁気カード、RFIDなどのデータを取り込み、内容を認識する自動認識。監視カメラの画像認識やQRコードによるスマホ決済、インダストリー4.0などは、さまざまな自動認識技術が組み込まれている。日本自動認識システム協会(JAISA)では、自動認識機器の2018年の出荷額は、自動車、電気、機械など製造業界における設備投資の需要、また流通、物流、サービス業、医療、食品での安定した需要から、17年対比1.7%増の2433億円を予測している。
自動認識総合展は、バーコード・二次元シンボル、RFID、画像認識、バイオメトリクスなどIDの最先端技術と、ID技術を活用した業務の効率化、省力化・コスト削減、安全・品質管理、顧客サービス向上のための自動認識ソリューションといった2本柱にて構成されている。
来場者は自動認識ベンダーのみならず、コンピュータ関連業界、アパレル、食品・飲料、流通、物流、医療、施設管理など広範囲にわたり、前回は約1万8000人が来場した。
今回は111社・団体(273小間)が出展。ブースでの展示のほか、パネルによる「事例でわかる自動認識」「自動認識技術の活動を紹介するJAISAコーナー」なども紹介される。
会場内は3つのゾーン展示も設置。
「モバイル&ウェアラブルゾーン」は、製造、運輸、流通、店舗などで活躍するモバイル端末・モバイル連携機器、ウェアラブル機器などを集めた。
「画像認識ゾーン」は、製造工程やセキュリティ用途での活用を始めとする、画像認識技術による個体パターン認識、画像処理による画像情報の認識、バーコード認識、文字認識(OCR)、指紋・顔認証などを中心に、企業や生活者が利用できる応用技術など幅広く先進の画像認識技術を集めている。
「センサネットワークゾーン」は、IoTやM2Mに欠かせない無線通信技術、センサ技術、クラウド、データ解析など、自動認識技術でつながる各種センサやネットワーク構築を集めている。
自動認識システム大賞5社発表
会期中は、主催者や出展社によるプレゼンテーションなども実施される。
12日は、自動認識技術やシステムの発展と普及・啓発を目的として、先進的かつその効果が極めて顕著な自動認識関連の技術やシステムをJAISAが毎年表彰する「自動認識システム大賞」の受賞企業発表も行われる。
18年度の受賞企業は、大賞=NTTコミュニケーションズ「監視カメラ映像からの自動人物検索システム Takumi Eyes」。優秀賞=みずほ信託銀行/三井住友信託銀行/日本株主データサービス「QRコードの活用による議決権行使サービス『スマート行使』」、サトー「顧客満足が向上した、日本郵便のフリマ商品用荷札発行システム」。
フジサンケイ ビジネスアイ賞=帝人「医療分野におけるRFIDの活用」。特別賞=NEC「ブランド品と鑑定書の紐づけシステム」。各社30分で受賞システムの発表が行われる。
JASISセッションは、市場統計調査報告や、自動認識基礎知識のチュートリアルセッション(バーコード・二次元シンボル編、RFID編、バイオメトリクス編)などが行われる。JASISフォーラムでは、自動認識の関連規格や事業成果発表などを実施する。
出展者プレゼンテーションは、自社の製品やソリューションのプレゼンを、13日と14日の2日間、会場内の発表会場で11社が行う。ブースでは聞けなかった情報を入手する機会となる。
「BTSpice」など9講演
また会期中は、東京理科大学大学院教授 荒木勉氏をセミナー委員長に迎えた「BT Spice自動認識セミナー」が、会議棟で併催される。
Connected Industriesの実現に向けて、経済産業省が取り組む「第4次産業革命とロボット・ドローン」や、富士通や凸版印刷による「生産現場での活用事例」、このほか「QRコード・スマホ決済によるキャッシュレス化」「医療現場での活用事例」「『コンビニ電子タグ1000億枚宣言』実現に向けて」「画像認識の活用事例」「音声認識/RFIDの活用事例」「QRコード最新活用事例」など、9タイトルの講演を用意。
各界の専家による見解や自動認識技術の最新情報、企業の導入実例など、普段なかなか聞くことができないセミナー内容となっている。