沖電気工業は、プロジェクションマッピング技術と画像センシング技術を活用した、生産現場の組立作業ミスのゼロ化を支援する「プロジェクションアッセンブリーシステム」を8月28日から販売開始した。
プロジェクター活用
LED表示による既存の組立支援システムは、品質確認ポイントなどの注意喚起が出ないことや、部品ごとへのLEDやセンサの配置と、PLCが必要となり配線が多く、ラインの新設や変更に時間がかかり、設備費用が高額になるという課題を抱えていた。
同社はこれらの課題に着目し、光による作業誘導をLEDからプロジェクターに変更し、明確な部品取り出し指示、作業指示書や作業動画の投影を行い、人の動作のセンシングを高精度化したシステムとして構築した。
OKI富岡工場ではこの新システムにより、ラインの容易な立ち上げや変更、組立作業教育の負荷低減、作業ミスの大幅な削減を実現。さらに、プロジェクターなどの汎用的なICT機器を活用することにより、設備投資費用を同社比約25%に低減した。
今回販売する新システムは、富岡工場のシステムをベースに汎用ソフトウエアとして開発。ユーザーによる各種設定が可能で、作業台に応じたプロジェクター表示内容や、表示エリア、動作認識の設定、組立工程の手順作成や変更をExcelファイルで実現するなど、運用の幅を広げることが可能になっている。
また、作業結果をデジタルデータ化し、作業時間のばらつきを可視化することで問題発生箇所の特定ができる。提供開始は18年10月。