富士電機は、パワー半導体の新製品として、産業機器用RC-IGBTモジュールのサンプル出荷を9月から順次開始した。
新製品は、2015年に発売した第7世代「Xシリーズ」IGBTモジュールに、RC-IGBT素子を使用。1200V耐圧製品からサンプル出荷を開始し、順次ラインアップを拡充していく。
近年、産業機器に対する省エネや設置スペース削減へのニーズが高まり、パワー半導体にはより一層の高効率化や小型化が求められている。
新製品は、IGBTとFWDを一体化して機能を集約したRC-IGBT素子を開発・適用することで、従来製品(第6世代「Vシリーズ」)と比べて約40%の小型化を実現した。
また、モジュール内の温度変化が多いと、ワイヤや絶縁基板における接合部分の劣化による破損リスクがあるが、IGBTとFWDが一体化したRC-IGBT素子はモジュール内の温度変化を少なくできる利点があり、モジュールの長寿命化を実現する。さらに、従来製品に比べてインバータ動作時の電力損失を約10%低減した。