イグスグループは、2017年度のグローバルの売上高が6億9000万ユーロを達成し、前期比17%増になった。内訳は、53%がヨーロッパ、30%がアジア、17%がアメリカとアフリカで占めた。
同社は昨年度、北米、アジア、ヨーロッパにおける保管能力を大幅に拡充した。また日本やポーランド、インドでは倉庫面積を倍増し、上海では床面積約2万2000平方メートルの新施設を建設中だ。各国の販売拠点も増強し、イグス本社においては17年度だけで新型射出成形機約100機の運を開始し、生産能を幅に向上させた。
また、ITインフラへの投資も14年比で4.5倍に増額。全製品をオンラインで構成・寿命予測を可能にし、受注処理から製造、メンテナンス、サービス提供まで、全工程をデジタル化して自動生産することを目標としている。
さらに、製品のデジタル化も進めており、センサーやモニタリングモジュールを装備したケーブルキャリア「エナジーチェーン」やケーブル、リニアガイド、ロータリーテーブルベアリング等を実現。これにより、作動中に摩耗量を測定し修理や交換のタイミングを事前に知ることができるなど、確実なメンテナンスの計画が立てられるようになる。
同社では、エンジニアリングプラスチックに関する専門知識や評価試験、継続的な開発から、新規用途への開拓も続けており、その一つに無潤滑・メンテナンスフリーの低コスト多関節ユニットのロボリンク「Apiro」がある。