横河電機は、設備の異常監視、火災検知に適した線形熱感知器「DTSX1」を開発、9月21日から販売を開始した。
近年、設備の老朽化や、人手不足で起こりうる安全管理の不徹底などによる火災防止のため、熱監視のニーズが高まっている。光ファイバを使用した熱感知器は、敷設した光ファイバケーブル内に光パルスを入射し、ケーブル内に発生した散乱光を利用して温度分布を測定。ケーブルを敷設した特定箇所の熱を測定できるため、設備における広範囲な熱発生箇所の温度監視への活用が広がっている。
新製品は、熱による機器故障、設備異常に起因する事故を回避するための設備保全ニーズの拡大や、火災検知規格への対応を図るため、設備の異常監視、火災検知のアプリケーションに特化した線形熱感知器。表示器や接点出力などの機器を1ボックス(幅50センチメートル、高さ50センチメートル、奥行25センチメートル)に収め、アラーム設定など熱感知に必要な機能を装備している。
標準品の光ファイバーケーブルと合わせて火災検知用の熱感知システムとして簡単に導入でき、汎用の光ファイバ温度センサと比べて準備から設定完了までの期間を約30%短縮することができる。
最大4チャネルの入力で、各16キロメートルまでの光ファイバケーブルによる測定ができ、これは光ファイバーケーブルを用いた線形熱感知器としては、現在、最多のチャネル数と最長の測定距離となっている。