「考えよう 地球をまもるパッケージ」
世界トップ技術結集 670社出展
包装の最新情報が一堂に集まる「TOKYO PACK 2018 東京国際包装展」(主催=日本包装技術協会)が10月2日(火)~5日(金)の4日間、東京ビッグサイトの東1~6ホールで開催されている。
世界最高水準にある日本の包装技術が2年ぶりに集結し、セミナーやイベントなども多数行われる。開場時間は10時~17時。入場料は1000円(招待券持参者、事前登録者は無料)。
TOKYO PACKは、2年に1度開催される国内最大の国際包装展。包装資材、包装機械から包材加工機械、食品機械、関連機器類、環境対応機材、物流機器類に至る生産・包装・流通の技術振興をはかるとともに、商談や交流および包装の最新情報発信の場として、国際的な視野に立った社会の発展に資することを目的に開催され、1966年に第1回が開催されて以来、今回で27回目(52年目)を迎えた。
前回の来場登録者数は6万2171人で、会期中2回以上来場している人数は18万4677人にも上り、世界最高水準、国内最大の包装技術の祭典として定着している。
今回の開催テーマは「考えよう 地球をまもるパッケージ」。さまざまな業界で活躍している包装資材・容器、包装機械を中心に、調達から生産、物流、流通、販売、消費、廃棄・リサイクルに至るまで、あらゆる分野を網羅する約670社(2626小間)が出展する。
多彩なイベント・展示コーナー
「2030年未来予測」公開
展示に加え、多彩なイベントも用意されている。
「医薬品包装コミュニティゾーン」(東3ホール)は、6社による「医療過誤防止包装(付加価値・機能性包装)」をテーマとした展示ゾーンをはじめ、医薬品の業界団体や大学などとも提携し、法規や最新のトレンド情報を紹介。
「通販・ギフトパッケージゾーン」(東3ホール)では、通信販売を対象としたさまざまな包装材料、ギフト包装、包装機械の最新情報を披露する。
「2030年の包装未来予測プロジェクト」(東6ホール)は、2030年をターゲットに未来の包装のありたい姿について解析し、未来を予測した内容を紹介する。
①食品ロス ②サステナビリティ ③生活 ④包装技術 の4分野に分けて作成した未来包装年表を、包装歴史年表とともに展示。年表から浮かび上がった未来包装の予測ストーリー動画を放映するとともに、関連技術も展示する。
「2018グッドパッケージング展」(東6ホール)は、日本包装技術協会が毎年開催している、日本パッケージングコンテストの入賞作品を一堂に展示。技術、デザイン、環境、アイデア、適正包装面など、広範囲に及ぶ審査をクリアした最高水準のパッケージが披露される。
また、明治元年(1868年)から数えて2018年が150年目にあたることから、「“明治150年”と包装の歴史」(東6ホール)と題した展示も実施。包装歴史年表に基づき、明治時代の包装にフォーカスした展示が行われる。
このほか、デザイナーと企業の出会いの場をテーマとし、新しいパッケージデザインの発見、販売力向上のためのヒントを紹介する「パッケージデザインパビリオン」(東3ホール)や、海外展開を考える企業のための「中小機構主催“無料”海外展開相談コーナー」(東4ホール)、弁理士による「知的財産 無料相談コーナー」(東3ホール)、包装のスペシャリストに相談できる「包装相談所(Q&Aコーナー)」(東6ホール)なども設置されている。
基調講演・多数セッション
経済学による解説も
併催のセミナーは基調講演をはじめ、パッケージデザイン、トレンド、テクニカル、医薬品包装など、多数のセッションが用意されている。
3日に行われる基調講演では、「経済学からみた環境・エネルギー問題 ~環境に配慮した包装技術の重要性~」と題し、テレビでもおなじみのBRICs経済研究所代表の門倉貴史氏が登壇する。
「テクニカルセミナー」は、「食品包装と品質保持の基礎知識」「段ボール包装の設計と最新動向」「包装機械とそのシステムの基礎知識」など、これだけは押さえておきたい!という必須科目が4日間で計12セッション実施される。
「パッケージデザインセミナー」は、「パッケージから始めるブランディング」「紙器構造のカタチ/ポテンシャルを生み出すデザイン手法」「海外市場で日本企業がブランドを確立する秘訣とは」など、パッケージデザインの素朴な疑問に答える計15セッションを用意。
「医薬品包装セミナー」は、「がん薬物治療に求められる医薬品の包装形態とは何か?」「医薬品包装における人間工学的検討」など、薬科大学や病院などによる計6セッションが行われる。
「トレンドセミナー」では、「2030年包装の未来予測シリーズ(全4回)」や「フードサプライチェーンにおける“食品ロス”削減と包装技術の役割」など計7セッション。
「出展社による最新包装技術セミナー」は、「フードロス削減に貢献するバリア素材“エバール”」「市場要望に応じた新容器と新充填機」「ロボットの最新技術について」など、素材から容器、検査ソフト、ロボットまで、計30セッションが行われる。
また、第42回木下賞受賞者による受賞作品の開発経緯、概要、効果などを紹介する「2018木下賞受賞フォーラム」や、イノベーション先進国が生み出す包装技術を紹介する「スウェーデン包装セミナー」、特許庁による「平成29年度 特許出願動向調査報告」なども実施される。