ロボット・AIベンチャーのアールティ(東京都千代⽥区、代表取締役 中川友紀⼦)は、ロボットによる⾃動化が難しいとされる弁当のおかずの盛り付け作業を、⼈と隣り合わせでも安全に⾏うことができる協働⼈型サービスロボットのプロトタイプを、10月1日に発表した。
▲協働人型サービスロボットプロトタイプ
開発中のプロトタイプは、弁当⼯場におけるベルトコンベアのラインで作業できる⼈型双腕ロボットで、⼩柄な成⼈⼥性を参考にした130〜150cmの協働⼈型サービスロボットです。
このロボットは、当社が⼤学・研究機関向けに開発、販売している上半⾝⼈型サービスロボット「Sciurus17(シューラスセブンティーン)」をベースとしており、頭部のカメラで番重と呼ばれる⾷品コンテナにばら積みされた不定形な弁当のおかずを識別し、アーム・ハンド部がその⼀つを取り出してお弁当箱に盛り付ける機能(特許出願中)を有しています。
この機能はGoogle社のフレームワーク TensorFlowを活⽤したディープラーニング(深層学習)により実現しています。また柔らかい動きができる機能を開発し、⼈と近接した作業ができるよう圧迫感のないスリムでコンパクトなデザインを採⽤しました。
キャスター付でロボットを簡単に移動させることができるため、1時間に3〜4種類の弁当を休みなく作り続ける弁当製造ラインでも、このロボットであればおかずを盛り付ける順番の変更を容易に⾏うことが可能です。
※⾷品業界における、不定形物のばら積み取り出し機能を持った可搬式ロボットとして。(当社調べ)
▲弁当盛り付けラインにて人と一緒に作業を行う、協働人型サービスロボットプロトタイプ
アールティでは⼈⼿不⾜に悩む弁当⼯場業界の声をかたちにした協働⼈型サービスロボットの早期実現を⽬指しています。今後は同業界で⾼い実績をもつシステムインテグレーターの協⼒を得ながら弁当⼯場内にプロトタイプロボットを設置、2018〜19年中の実証実験を⾏い実⽤化に向けた開発を進める予定です。
また19年中に量産型プロトタイプを公開、販売予約を開始し、20年中の⽣産・納⼊を⽬標としております。
なお、本プロジェクトは未来創⽣ファンドならびにみずほキャピタル株式会社からの出資を受けて進めています。
アールティでは、”WorkwithRobot(ロボットとともに)”を事業ミッションとして、ロボットの機能やデザイン、動作速度、関係性にいたるまで、⼈に優しい協働型ロボットを開発してまいります。