富士電機は、船舶用排ガス浄化装置を10月、千葉工場から初出荷した。
船舶燃料の硫黄分濃度の上限は、2020年に現在の3.5%から0.5%(指定海域を除く)とすることが定められており、船舶所有者は低硫黄成分燃料への切り替えか、船舶用排ガス浄化装置を使用するなどの対応が必要となっている。
同社は、排ガスに海水を混ぜ、排ガス中の硫黄酸化物を低減するSOxスクラバを搭載した船舶用排ガス浄化システムを開発。世界で初めて内部構造にサイクロン技術を採用し、らせん状の配管から海水を噴霧することで、効率的に海水と排ガスを接触させる。98%以上の高い脱硫率で、0.1%規制の指定海域にも適用が可能。また、小型化の実現により既存船への適用も容易となる。
同装置は、排ガスの成分濃度を計測するガス分析計、海水をくみ上げる給水ポンプを制御するインバータやコントローラなどを組み合わせて提供する。