THKとNTTドコモ、シスコシステムズは、簡単で安全、グローバルで運用できる予兆検知アプリケーション「OMNI edge(オムニエッジ)」を開発し、2019年春に製造業のユーザー企業を対象に商用化を進める。それに先立ち、試験導入する無償トライアル企業50社を募集している。
同アプリケーションは、LMガイドやボールねじなど同社の製品にセンサを取り付けてデータを収集できる「THK SENSING SYSTEM」に、ネットワークとデータ蓄積・解析基盤をセットにしたシステム。機器から得たデータを、NTTドコモのモバイル回線を通じてデータセンターに送り、そこでデータ分析をして機器の予兆検知を可能にする。
企業がIoTシステムを構築する際、センサとネットワーク、データ蓄積、分析のためのハードウエアとソフトウエア、それらの設定と管理が必要で、ITに通じた技術者が必要となる。さらに、どの工程や作業、機器からどのデータをどのように集めるか、機器とデータの相関関係をどう見るかといった作業や工程、現場も必要となる。
同アプリケーションは、THKの機器と現場のノウハウ、NTTドコモとシスコシステムズの通信とネットワーク、システム構築の仕組みを一体で開発し、ITに詳しくない現場でも簡単に導入できるものとなっている。
サービス対象は、工場に生産技術部門や製造部門などを持つ中堅・中小のユーザー企業が中心。工作機械や産業機械メーカーとも検討を進めている。LMガイドでスタートし、ボールねじなど他の製品へも広げていく予定。