東朋テクノロジー 故障予兆診断ソフト12月発売、米企業とライセンス契約

東朋テクノロジー(名古屋市中区)は、米国GPMSと故障予兆診断ソフトのライセンス契約を締結した。東朋テクノロジーで製造する振動センサーや通信ユニットと組み合わせて、産業用設備向けの故障予兆診断システムとして今年12月に販売を開始する予定。

GPMSのソフトは、振動センサーから得たデータを、推計統計学や機械工学、破壊工学に基づく独自のアルゴリズムによって分析し、対象機器のメンテナンスが必要になるまでの期間を実際に故障する1-2カ月前の期間から表示できる。

AIをベースとした他社の故障予兆診断システムは損傷部位の特定が困難で、診断のセットアップに故障サンプルなどの膨大なデータと長い学習時間を必要とする。

 

一方、GPMSのアルゴリズムでは約1-2日間の初期データ収集で診断を開始でき、損傷部位の特定精度も高くなっている。また、回転速度や負荷の変動、固定台の強度やノイズなどの周辺環境の影響も受けにくく、タービンなど回転系の機械装置で課題となる超低速回転でも診断が可能。

GPMSの診断アルゴリズムは米国のヘリコプター業界で多く採用されており、東朋テクノロジーでは国内のギヤ、モーター、タービン、ポンプなど回転系の産業用機械設備への導入を図る。

精度の高い予防保全を提供することで、生産設備のダウンタイム低減だけでなく保全やメンテナンス人員の負荷低減に結びつけていく。

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