アザラシ型ロボット「パロ」が、米国の高齢者および障害者向けの公的医療保険制度である「メディケア」の保険適用となった。
パロは、産業技術総合研究所などが1993年から開発をはじめ、2013年に第9世代が発表されたメンタルコミットロボット。05年から日本での市販がはじまり、09年以降、欧米、アジア、オセアニア、中東の30カ国以上で順次販売され、5000体以上が活用されている。
今回のメディケアの保険適用は、米国において、認知症、パーキンソン病、PTSD、ガン、脳損傷などの患者が、うつ、不安、痛み等を診断され、その治療のためにパロ(米国仕様=神経学的セラピー用医療機器:クラスIIによるバイオフィードバック・セラピー「BFT−PARO」)が処方された場合に、医療費用が保険適用となるもの。病院、高度看護施設、ホスピスでの処方のほか、在宅医療サービスの処方もメディケアで精算が可能。
向精神薬や認知症薬は副作用の問題があるが、パロは非薬物療法として、必要な薬物とBFT−PAROを組み合わせて用いることもできる。