安川電機の入間事業所内(埼玉県入間市)に建設した最新の次世代生産工場「安川ソリューションファクトリ」が本格稼働を開始した。
主力機種であるACサーボドライブ「Σ-7シリーズ」を生産する旗艦工場として、生産や設備稼働の状況の視える化やAIを活用し、i3-Mechatronicsを実践した最新のIoT実証工場となっている。
生産現場にあるコンポーネントをつないでプロセスを統合し自動化を実現。さらにコンポーネントや装置から上がってきたデータを「YASKAWACockpit」で制御とデータを融合させて稼働状況を視える化して全体最適化。加えて、収集されたビッグデータをAIを活用して分析し、装置にフィードバックすることでものづくりを進化させていけるようになっている。
これにより生産スピードは従来の3倍に向上し、リードタイムは6分の1に短縮。生産効率も3倍を実現した。
現段階では工場内だけだが、将来的にはサプライヤや倉庫物流、ユーザーや代理店といった工場外の関係各所までつなげるところまでいきたいとしている。またこの仕組みを同社の別工場にも順次展開していくという。
同社執行役員モーションコントロール事業部熊谷彰事業部長は「ソリューションファクトリの名前の通り、ここの目的は製品を作ることではなく、ソリューションを生み出すことにある。
装置メーカーとそのお客様に向けて工場のあるべき姿、これからの参考になる事例を見せる場であり、勉強の場として使ってほしい。装置メーカーと一緒に、当社のコンポーネンツを組み込んで良い機械、競争に勝てる機械を作るための場にしたい」と話している。