オムロンは、寸法検査とキズやクラックなどの外観の欠陥を同時に検査する「2D寸法外観検査装置VT-M121」を12月から出荷開始した。
高密度化や微細化が進む車載電装部品などは、目視検査に時間がかかるため、ロット単位での抜き取り検査が通常となっている。このため全数保証はできず、人が行う検査のため結果にばらつきが発生する場合もある。
新製品は、寸法検査と同時に全数外観検査が行えるため、検査結果の定量化や全数保証が可能となる。これまで人の目でしか見つけられなかったキズや異物を、「MDMC照明」によって照射光の色や角度を調整し、高性能画像処理システムの「FHシリーズ」で高精度に検出。
シーケンス制御とモーション制御を統合した「NJ制振制御」により、カメラの異動時に生じる揺れを抑え、高速で撮影することができる。また、高さのあるワークや長い距離も、Z高さ調節機構やリニアスケールにより寸法検査が可能。
同社は開発にあたり、車載部品のEMSを行うシークスと協業し、シークスの製造ラインにおいて基板の寸法検査(繰返精度プラスマイナス10マイクロメートル)と外観検査の全数自動化を立証。製造ライン内で全数検査を行うことで、ゼロディフェクト(不良品ゼロ)達成に貢献するとしている。
2019年1月16日から東京ビッグサイトで開催の「ネプコン ジャパン2019」で、展示と実演デモを予定。