ペガジャパンは、デジタルマーケティング向けアプリケーションや、デジタル プロセス オートメーション(DPA)プラットフォームを機能強化したソフトウエアスイート「Pega Infinity」を日本市場で提供開始した。
AIをデジタルマーケティングに活用し、自動で顧客のニーズを先取りして最適なタイミングで提案したり、ロボティック プロセスオートメーション(RPA)などと組み合わせてパソコンで行う事務的な業務を自動化することができる。
IDCの調査によると、グローバル企業は2018年、デジタル変革に推定1兆3000億ドルを費やすと予想されているが、デジタル変革プロジェクトの8割が失敗に終わっており、成功したプロジェクトに関しても組織のサイロ化により、個別の利益の蓄積にとどまっていることが示されている。
Pega Infinityは、カスタマーエンゲージメントとDPAソフトウエアを単一プラットフォーム上で統合し、グローバル企業全体でデジタル変革を推進するソリューション。
フロントエンドのデジタル顧客体験とバックエンドのプロセス自動化をつなぎ、統合デジタル基盤を提供する。企業全体のプロセスを自動化してサイロ化された情報の壁を取り除き、短期導入、開発コストの削減、デジタル変革のスピードアップなどに期待がかかる。
新しい機能は、エンゲージメント、自動化、開発に分けられる。
エンゲージメントは、AIを活用した「Pega Marketing」の自己最適化キャンペーン作成機能によって、各マーケティング
キャンペーンの最適な対象とオファーを自動で判別し、ワンツーワン マーケティングを行うことができる。
顧客データとビジネスの状況に基づき、顧客のニーズをリアルタイムで予測。どのタイミングで対応するのが最も効果的かを自動で判別し、適切な提案やコンテンツを、最適なタイミングで提供する。進行中の対応を改善する自己最適化により、提案商品をリアルタイムで戦略更新することもでき、マーケティングだけでなく、セールスやカスタマーサービスを担うことができる。
アカウントの開設からクレーム対応まで、全てのチャネルで「デジタル コンシューマー エクスペリエンス」を導入できるUIテンプレートのセットも提供する。
自動化に関しては、別製品だったRPA「Pega Robotic Process Automation」と「Pega Robotic Desktop Automation」が、今後全てのPegaアプリケーションの新製品と、Pega Platformライセンスに含まれる。
また、OCR搭載電子メール拡張バーチャルアシスタント機能の追加により、電子メールの内容やPDFなどの添付文書を読み取り、関連データを自動入力することが可能になった。
あらゆるメールの内容を取り込み、機械学習アルゴリズムにフィードバックし、完全なセルフオートメーションを提供できるようになるまで自然言語処理を改善。過去のやりとりや傾向など、ユーザーの行動のコンテキストを記憶し、メールでサービスの提供ができるようになる。
開発は、ブロックチェーンとオンボーディング ソフトウエアを統合できる概念実証(POC)テンプレートを提供。これにより、ユーザーは仮想通貨のイーサリアムを利用した顧客オンボーディングデータの移動をテストできるようになった。
「Integration Designer」は、ドラッグ&ドロップで、同社のアプリをほかのサービスやシステム、データソースに接続することが可能。UIテスト機能の追加により、UIレベルからロジックレベルまでエンドツーエンドの自動化テストが行える。