日本電設工業協会 会長 後藤 清
謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
昨年は、異常な暑さに加え、6月の大阪北部地震、7月の西日本集中豪雨、9月の台風21号、北海道胆振東部地震と大きな自然災害が続きました。
一連の災害をみて、日本はつくづく災害大国で、想定もしない大きな災害に見舞われる危険性があること、そしてライフラインとしての電気の重要性を改めて認識した1年であったと思います。電気は水と並んで最重要なインフラです。電気設備について、堅牢で災害に強い設備への整備や古い設備のリニューアルなどの必要性を訴えてまいりましたが、今回の事例をみてその意を更に強くし、今後とも広く訴えてまいりたいと思います。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを来年に控え、今年は大変忙しい一年になると思われます。また、25年の大阪万博開催も決定し、業界としても大変期待するところです。
一方、電気設備工事業を含む建設業界では、技術者・技能者の高齢化や若年入職者の確保の困難さが深刻な問題となっています。
現在、官民を挙げて働き方改革への取組が進められており、本年4月からは改正労働基準法が施行されるなど、建設業界における「働き方改革」への対応が求められております。
このような状況を踏まえ、電設協は昨年4月、①長時間労働の是正等、②担い手の確保・育成と処遇改善への取組、③生産性の向上、④適正な受注活動及び取引の徹底、⑤関係機関・関係団体等との連携を柱とする「働き方改革に向けた基本方針」を策定しました。
本年はより一層、長時間労働の是正、週休二日の推進等の働き方改革の実現に向け取り組んでまいります。また、計画期間の最終年度を迎える「新アクションプラン」についても、掲げる5つの重点目標の達成に向けて協会活動を進めてまいります。
平成から新しい時代への幕開けに際し、本部・支部及び各都道府県協会が手を携え、更には関係機関等との連携を強化しつつ、行動する電設協として「夢と生きがいのある電設業界」を目指してまいりたいと考えておりますので、引き続きご支援、ご協力を賜れば幸いです。
結びに、皆様のご繁栄とご健勝をお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。