執行役員 モーションコントロール事業部長 熊谷 彰
2018年度は上期は良かったが、下期に入って様子見が続いている。しかし、ラインのロボット化など各社の設備投資の準備は進んでいる状態で、これが立ち上がると同時にサーボモータがもっと出るようになるだろう。
18年は、営業本部の主導のもと、モーションコントロールとロボット、「i3-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」をまとめて提案するソリューション営業を開始した。これまで機械の性能を上げたいと言われた時は主にモーターを提案していたが、それをソリューション提案とすることで案件が大型化している。
顧客の経営課題まで踏み込み、提案先も担当者レベルから経営層まで辿り着けるようになった。事業部の枠を超えて製販技が一体となり、成果が出はじめている。19年はこれを継続・強化していく。
また海外の開発体制も強化した。中国では夏に瀋陽第3工場が稼動を開始し、中国向けモータやドライブの開発に加え、ロボット需要の高まりに合わせてコントローラ系の開発メンバーを強化した。ヨーロッパでも、今後のセーフティ機能の開発を見据えてメンバーを拡充した。
また、欧米のコントローラではIEC言語が主流になるなかで、それに対しアメリカで開発したMP3000のIEC言語バージョンをSPSに持ち込んで展示するなど、各地域の得意分野を活かし、グローバルに展開する取り組みを進めていく。
次世代通信としてTSNも登場した。MECHATROLINKはもともと時間軸を重視し、それを同期させる仕組みになっている。TSNの考え方と根本は同じで、近日中にMECHATROLINK4を対応させる予定だ。
19年は25年に向けた次の中期経営計画が動き出す。グローバルの開発競争が激しくなるなかで、全社の開発部隊と一緒にイノベーションを起こしていきたい。