自動化のキーコンポーネンツ
英国離脱による影響が心配されるEUや米中貿易摩擦など世界的に経済が不安定で、需要見通しが難しくなっているが、長期的に見れば自動化の波は底堅く、FA・制御機器にとっては追い風基調が続く。
そのキーコンポーネンツとなるPLCや産業用コンピュータ、プログラマブル表示器は、2021年までは内需・海外ともに堅調に推移すると予測されている。
日系PLC、21年に世界で2500億円突破へ
富士経済の中期予測によると、PLCの販売は21年までは国内が年2~3%、海外が3~4%の伸び率で拡大する見込み。
19年の日系メーカーのグローバル市場での販売金額は2393億円。これが20年には2469億円(前年比3.6%増)、21年には2540億円(3.3%増)になる。台数も19年の282万台から20年には292万台になり、21年には302万台まで拡大すると見ている。
国内向けについて、19年の販売金額は1280億円から1312億円(2.5%増)、1341億円(2.2%増)と推移。台数は19年の128万台から20年に111万台、21年に113万台と予想している。
海外販売について、19年の販売金額は1112億円で、20年に1156億円(4.0%増)、21年には1198億円(3.7%増)と予測。台数も19年の173万台から20年は181万台、21年には188万台と順調に拡大すると見込んでいる。
産業用PC、国内市場を中心に順調に拡大
産業用コンピュータの中期予測について、需要の9割近くを国内市場が占め、年3~4%の成長率で緩やかに拡大傾向。
19年の日系メーカーのグローバル市場での販売金額は362億円、20年に376億円(4.0%増)、21年に390億円(3.7%増)。台数も19年の12万台から、20年に12万5500台(4.3%増)、21年に13万台(3.9%増)と緩やかに拡大。
国内市場向けは19年の340億円(11万台)から20年には354億円(11万5300台)、21年に367億円(11万9800台)になると見込んでいる。
プログラマブル表示器 海外伸びに期待へ
プログラマブル表示器の予測について、21年まで3%前後で市場は拡大する。19年の日系メーカーのグローバル市場での販売金額は743億円。これが20年には766億円(3.1%増)、21年には788億円(2.8%増)。台数も19年の128万台から20年に132万台、21年に137万台まで拡大すると見ている。
国内向けは、19年の販売金額は432億円から443億円(2.5%増)、453億円(2.2%増)と推移。台数は19年の57万台から20年に59万台、21年に60万台と予想している。
海外販売について、19年の販売金額は310億円で、20年に322億円(4.0%増)、21年には334億円(3.7%増)と予測。台数も70万台から73万台、76万台と順調に拡大すると見込んでいる。