安川電機は、スポット溶接用途のロボット「MOTOMAN-SP180H-110」(可搬質量110キログラム、最大リーチ2702ミリメートル)を2月21日から販売開始した。
新製品は、「MOTOMAN-SP180H」(可搬質量180キログラム)をベースとした中空スポット溶接ロボットで、最大リーチは同一のまま、可搬質量を110キログラムにすることで生じるモータの余力を、最大速度と加減速度の最適化に活用し、スポット溶接動作のサイクルタイム短縮を実現している。軽量スポット溶接ガンで、大型ロボット並みの広範囲の溶接が必要な工程などに適用が可能。
上アーム中空構造により、リスト部が開放構造となっているため、艤装ケーブルの取り外しや取り付けが容易で、単線ケーブル交換も行える。また、リスト干渉半径やリスト幅の縮小によって対象物との接近性が向上、上腕部後方に機器を追加できるスペースも確保でき、ロボット外形からのはみ出しを最小限にすることができる。
スポット溶接電動ガンは、従来の容量1.5kWと2.0kWに加えて、2.5kWのサーボモータを新たに開発し、さらにバッテリレス化も実現。昨今の自動車ボディーの軽量化に伴う、アルミニウムやハイテンなど、新素材向けの高加圧スポット溶接への対応力が向上した。
また、最高速度動作指定(VMAX機能)により、直線動作時の最高速度制限を撤廃し、ロボットの教示位置・姿勢に応じて、直線動作可能な最高速度を自動計算して高速度で動作することが可能。
このほか、跡誤差の最小化、セットアップ時間の短縮、省配線、メンテナンス性の向上などが主な特長。