インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI)は3月4日、DMG森精機、日立製作所、ファナック、三菱電機とともに、製造データを管理する各社のプラットフォームを超えて、製造データが相互に流通することが可能となるフレームワーク「コネクテッド・インダストリーズ・オープン・フレームワーク(CIOF)」を開発した。
製造業では従来、秘密保持の理由からインターネットを介したデータ流通に積極的ではない傾向がある。
今回開発したフレームワークは、加工プログラムの送受信(DMG森精機)、品質検査データの送受信(ファナック)、ロット検収データの送受信(三菱電機)などを、個別のデータ取引契約と対応づけ、相手を特定した通信を行うことで信頼性を向上させた点が特徴。また、フレームワークの一部として、それぞれの現場で異なる言語を変換するための辞書サーバーを日立製作所が開発。現場で使われている用語や業務プロセスを変えずに、データ流通に参加できるようにした点も特徴となっている。
IVIは、CIOFの技術仕様とソースコードをインターネット上で公開。公開によって、データ流通を担うIT企業の参入を促し、さらなる信頼性と利便性を高めて新たなエコシステムとして活動を発展させ、2020年度は本格的な商用サービスをスタートさせるための準備を加速するとしている。
同事業は、経済産業省から産業データ共有促進事業費補助金を受けて開発した。