日立産機システム(東京都千代田区、取締役社長:荒谷 豊)は、自動車を中心に各種産業において産業用ロボットを活用した生産ラインの構築事業を展開する、ケーイーシー(岐阜県各務原市、代表取締役社長:市来 浩)の100%の株式を、東京海上キャピタルより取得する買収契約を3月20日に締結した。
日立産機と東京海上キャピタルは、今後、同契約に基づき4月中の買収完了に向けて手続きを進める。
ケーイーシーは、1981年の創業以来、ロボットSI事業を展開し、自動車を中心にさまざまな製造現場における生産ラインの自動化を行い、ユーザーの業務効率化を支援してきた。生産ラインのシステムおよび設備構築に計画段階から携わり、設計・製作と据付、メンテナンスに至るまでの一貫したソリューションを提供することにより、生産工程の自動化に関するユーザーの課題解決に豊富な実績を有している。特に、産業用ロボットを活用した溶接工程におけるロボットSI技術に独自のノウハウと強みを持つ。
日立グループのインダストリー分野は、産業系ユーザーのベストソリューションパートナーをめざし、プロダクト、OT、ITを組み合わせたデジタルソリューション事業をグローバルに拡大していく予定。その中で、空気圧縮機やモーターなどの産業機器事業を展開する日立産機は、モノづくりを通じて培ったプロダクトのノウハウや、IoTに対応したコネクテッドプロダクトなどの制御技術を強みとして、搬送・組み立て工程を中心としたロボティクスソリューション事業を展開し、ユーザーの製造現場における産業用ロボットを活用した自動化・業務効率化に貢献している。
日立産機は、同買収により、日立グループが有するプロダクト、OT、ITとケーイーシーが有する溶接工程におけるロボットSI技術や豊富なノウハウを融合させることで、ロボティクスソリューション事業における競争力を向上させていく。
日立グループが展開しているデジタルイノベーションを加速させるLumadaソリューションを活用し、生産年齢人口の減少に伴い今後高成長が見込まれるファクトリーオートメーション市場において、ロボット制御技術や製造現場のデータ分析、予兆検知技術なども組み合わせた付加価値の高いソリューション事業のさらなる拡大を推進するとしている。