5年後30億円の売上目指す
IDECは、独の端子台大手メーカー、ワイドミュラー社のばね材を使ったプッシュイン接続方式端子台の販売で3月1日提携した。
ワイドミュラーのDINレール取付端子台「Klippon」(約5000品種)の日本での独占販売を2019年7月から開始する。また、プッシュイン接続方式端子台採用のPLCや操作用スイッチ、制御用リレー、安全リレーモジュールを7月から順次発売する。2024年までにプッシュイン関連製品で30億円の売り上げを目指す。
日本では操作用スイッチやPLC、ブレーカなどの配線接続では、ねじ端子を使った方式が主流となっているのに対し、ねじを使用しないで指先で配線を差し込むだけで作業が完了するプッシュイン接続方式は欧州を中心に普及が進んでいる。
プッシュイン接続式はねじ式に比べ、配線工数が約55%削減でき、配線スペースも半減することから、省工数・省スペース性に優れ、昨今の熟練作業者の減少や、機器の小型・薄型化ニーズにも対応できる。しかも、振動による配線の緩みもないため、ねじの増し締めといったメンテナンス作業も不要になるなど、省人化にもつながる。
IDECは端子台で国内トップクラスのシェアを有するが、プッシュイン方式の端子台の品揃えがなかったことから、ワイドミュラーと提携したもの。
ワイドミュラーは1850年創業。1943年から端子台の生産を開始し、売り上げの約40%を端子台が占めるドイツの3大端子台メーカーの1社。世界80カ国で事業を展開し、18年度の売上高は8億2300万ユーロ。日本では1980年に日本ワイドミュラーを設立している。
IDECでは、今後もプッシュインにおけるワイドミュラーの高い技術を活かした各種製品の開発や、技術交流による共同開発なども含めた戦略的パートナーシップを推進していく。