Vision 規格準拠の「Smart GenICam App」を利用して IDS NXT デバイスを使う
カメラの機能を自分でプログラム しかもVision 規格に対応
ユーザーが自分で作成した機能を最新のインテリジェントなカメラで実行するには、 2つの課題があります。
1つは、専用インターフェースを使用しないとカメラにアクセスできないことが多く、これがサードパーティアプリケーションでのデータ処理を難しくしています。
もう 1 つは、GigE Visionなどの高速データインターフェースを装備したモデルが限られていることです。しかしながら、産業用途ではその両方を克服することがしばしば求められます。そのため、IDS Imaging Development Systems GmbH は、標準の産業用カメラにビジョンアプリベースの IDS NXT コンセプトを導入しました。
「Smart GenICam App」により、お客様独自のプログラミングによって生成されたデータを、あたかもメーカーに依存しない産業用カメラの標準機能の一部であるかのように、全く同様に使用できます。
GenICam はカメラインターフェースとして、標準化されたカメラ機能と、カメラメーカーによる特殊機能の統合を可能にするいわゆる機能ノードマップ(カメラAPI)を提供します。そのGenICam をもとに、IDS は現在「SmartGenICam」ビジョンアプリの開発を進めています。
これを使用すれば、お客様は Vision 準拠の方法で独自に作成したカメラ機能を統合して使用することもできます。この機能は 2019 年第 2 四半期からご利用いただけます。
新しいカメラ機能をビジョンアプリとして IDS NXT カメラにただアップロードするだけで、カメラファームウェアがそのアプリケーションコードを機能群に統合します。
ビジョンアプリの設定や制御、出力は、HALCON などの GenICam 準拠のサードパーティアプリケーションであれば、 XLM形式のCameraDescription Fileによって簡単に処理でき、同時にGigEの 帯域幅を完全に利用できます。
Vision準拠のアプリケーションを IDS NXT プラットフォームで使用すると、 アプリケーションのプロセスをカメラとホストPC の間で振り分けることができるため、 さらなるメリットが生まれます。
たとえば、IDSNXT rio と rome などのモデルには、 強力な組み込みシステムとして、処理プロセスの一部またはすべてをホスト PC からカメラ (「エッジ側」) に移行するオプションがあります。
ネットワーク負荷やエネルギー消費量、システムコストを低減できるほか、処理にハードウェアアクセラレーションを利用できるといった利点もあります。