3月4月と日中欧の展示会に連続して行く機会に恵まれた。
まず中国。広州の自動化専門展のSIAF。ブースの標準的な構成は、実機展示と商談テーブルのみ。スタッフはスマホばかりいじっているが、いざブースに足を踏み入れると積極的に提案に来る。
あとで聞くと、スマホをいじっているのは遊びではなく、中国版LINEのWeChatでお客とコミュニケーションを取っているのだそうだ。
次いでヨーロッパ。ドイツのハノーバーメッセ 。ブース構成は中国と同じだが、デザインや見せ方は洗練されている。商談スペースは広く整っていて、大規模のブースだと軽食や飲み物を提供するカフェを完備している。お客が来ると、座って話し込む姿があちこちで見られる。
展示は製品とパネル、アプリケーションデモがそろい、一見さんにも優しい。スタッフは中国同様、ブースに入ると同時に声をかけてきて積極的だ。
最後は日本、IoT・M2M展。ブースのほぼ全域が製品とパネル、デモで飾られていて、商談スペースはない。自社プレゼンをしているケースも増えていて、来場者は立ったまま見聞きするのがスタンダード。ブース外ではノベルティを配って名刺情報を集め、ブース内ではスタッフが製品説明をする。そんな印象だ。
3つの展示会は、厳密な比較は難しい。しかしブース構成や展示会活用の仕方だけを見ても勉強になる。ヨーロッパはお客に会って商談をする場の色が強く、日本は製品・技術を見せる場。中国はその中間の印象だ。
一概に優劣はつけられないが、欧州・中国の方がより商売に貪欲であることは間違いない。日本は良い技術・製品を持っているが、売るのがうまくないと昔から言われる。それは展示会のあり方、活用方法にも現れている。
変革の時代、このままでいいのかは疑問だ。