三菱電機は、ワイヤ放電加工機MVシリーズの新機種として、大型部品や金型加工の生産性・精度の向上に貢献する「MV4800S」「MV4800R」を4月17日に発売した。
近年、重電や航空機、自動車の部品や内装品として使用されるプラスチック成形品の大型化や複雑形状化によって、大型部品・金型を加工するワイヤ放電加工機の需要が高まっている。
新製品は、熱変位補正機能、Z軸冷却機構、見える化モニターによる熱変位を抑制するための独自技術「サーマルバスター」を標準搭載しており、加工時の機械本体の熱変位を抑制し、高精度な加工を実現。高板厚材料加工時の自動結線動作の改良などによって、複数金型の連続加工性能が向上し、電圧を安定化させることで、1回あたりの部品加工速度が従来比で最大20%向上、3回加工時のトータル加工速度は最大66%向上させた。
また、制御装置「D-CUBES」を標準搭載し、加工条件検索項目で加工回数を追加する機能改良によって、検索時間を最大30%削減。19インチ大画面タッチスクリーンでの操作ナビゲーションで、段取りから加工までの操作数を最大40%削減させた。
このほか、これまで外付けだった20キログラム巻ワイヤ装置を本体へ内蔵するなど、機械本体を小型化させ、本体設置スペースを16%削減。設置寸法は3100(幅)×3445ミリ(奥行き)、最大工作物寸法は、MV4800Sが1250×1020×505ミリ、MV4800Rが1250×1020×305ミリ。