光洋電子工業(東京都小平市)は、4月1日から「オフィシャル通販サイト(https://koyoele.shop-pro.jp/)」を開設した。ロータリーエンコーダ、近接センサ、電子カウンタ、PLC、HMI機器などを販売していく。
IoTへの対応などで、製造業を取り巻く環境がシステム化傾向を強め複雑化している。「ユーザー中には、どうやってセッティングしたらいいか悩んでいるところが増えている。こうした困りごとの相談窓口的な存在として、利用してもらうのが開設した大きな目的である」と光洋電子工業営業統括部Eコマース推進課余田宣衛理事は語る。
同社はFA制御機器の大手メーカーとして長い社歴を誇り、販売している商社数も多く、ネット販売のカタログにも掲載されているが、一方でまだユーザーの末端までブランドや製品が知られていない面もある。ネット販売サイトを通じて社名や製品認知度の向上を高めることを狙っている。
同社の鈴木正弘営業統括部長は「製品の品ぞろえ、価格などでネット販売会社と競争するつもりはない。当社は制御機器メーカーとしてFA製品を開発・設計・生産していることから、製品はもちろん、使い方まで熟知しているのが当社のサイトの強み」と強調する。
同社は1993年に米国で、当時は画期的な取り組みであったPLCの通販会社「PLC・ダイレクト・バイ・コーヨー社」(現オートメーション・ダイレクト社)を設立。現在はPLC以外や他社製品も扱いに加え、売上を大きく伸ばしている。
日本では商流の土壌が異なることから、余田理事は「ネット販売はあくまで技術的な深堀をしていくのが狙いで、その中で当社製品の採用につながれば開設の役割を果たすことになる」と語っている。