三菱電機は、1台で小型精密電子部品から中型自動車用駆動部品まで、多様な高精度金型加工を実現する油加工液仕様ワイヤ放電加工機「MX900」を5月16日に発売した。
新製品は、高推力シャフトリニアモーターと超高剛性リニアガイドを組み合わせた駆動システムによって、加工時の微小な軸振動をサブミクロンレベルまで低減することができ、業界最高水準という加工面の粗さ0・4μmRz(超硬合金厚さ80ミリメートル)を実現。土台部分に、従来比約50%高重量の高剛性鋳物を採用しており、歪みや経年劣化などによる機械変位を抑制している。
機械本体から加工電源などの熱源を分離して独自制御技術「サーマルバスター」を搭載しており、機械本体の熱変位を抑制し、48時間を超える長時間の連続加工が可能。
X軸300×Y軸300ミリメートルの軸移動によって、小型精密電子部品から直径100~250ミリメートルの中型自動車用駆動部品まで、一台で高精度金型加工に対応。ワイヤ電極を油加工液中で自動結線する「Intelligent AT」を搭載し、複数金型の連続加工を実現する。
19インチの大画面タッチスクリーンでの操作ナビゲーションは、段取りから加工までの操作数を削減し、本体左右には加工物を設置可能な三面昇降加工槽を搭載している。
最大工作物寸法は、500×500×100ミリメートル。設置寸法は幅2335×2965ミリメートル。