三菱電機の杉山武史社長は5月20日の記者会見で、新しい事業創出・育成へ新組織を立ち上げる計画を明らかにした。
同社は現在、ライフ、インダストリー、インフラ、モビリティの4つの領域を10の事業本部で幅広い事業を展開し、質の良い成長を目指している。
杉山社長は「組織が縦割りであることから、既存の枠組みでは新事業の立ち上げへの対応は難しい」(杉山社長)として、これらの課題を解消する横断的な新事業本部の設置を検討している。すでに準備室を立ち上げ取り組みを進めている。
杉山社長は「これからは、モノとコトの両方やる会社でないと、社会からご満足していただけない。社会的課題解決を行っていくうえで、やれていない事業を生み出せる体制をつくる」と新組織の狙いを示す。
また、米中の貿易摩擦などの影響から先行きが心配されているFAシステム事業について杉山社長は「中国での2019年1-3月は前年比プラスに転じ、2-3月の受注も上向いており、下期への回復期待感はある。中国政府の景気対策へ新たな投資の動きもある。国内も受注ベースでは悪くない。工場の省人化推進への投資が堅調に推移している」と語っている。