別川製作所(石川県白山市)は、データセンター向けに新規開発した分電盤の耐震性能を、金沢工業大学地域防災環境科学研究所と共同で研究、実証実験を行った。
近年、データセンターの需要が急速に拡大しており、新たに建設されるデータセンターは建物自体に免震構造や制震装置が施されるが、古い建物にデータセンターを設置する場合は、免震構造や制震装置がないため、分電盤自体に耐震性能が必要となる。
今回の共同研究は、別川製作所が既存のデータセンター向けに新しく開発した分電盤を、金沢工業大学地域防災環境科学研究所の設備を使用して加振実験を行ったもので、震度7相当の加振でも耐えられる筐体構造であることが確認された。
また、データセンターは大量の電力を消費するため、高電圧直流給電(HVDC)システムに注目が集まっており、直流給電は、太陽光、風力、水力、燃料電池など自然エネルギーとの親和性が高く、さらにNASやリチウムなどの蓄電池と連携することでのメリットも大きい。同分電盤(RPP)は耐震性に優れているため、既存の古い建物のほか、さまざまな環境での設置が可能となる。