安川電機は、長期経営計画「2025年ビジョン」(16年度~25年度)の見直しを行うとともに、その実現に向けた第2ステージにあたる新中期経営計画「Challenge25」(19年度~21年度)をスタートさせた。
ビジョンの見直しでは、売上高目標をなくして営業利益を最も重要な指標に据え、25年度に過去最高の1000億円(15年度367億円)と「質」の向上を目指す。
また、目指す姿を ①「Respect Life」100年の技術の蓄積を生かし、生活の質向上と持続可能な社会の実現に貢献 ②「Empower Innovation」新しい技術・領域・目標に向かい、人々の心に“わくわく”を届ける ③「Deliver Result」継続的な事業遂行力の向上により、ステークホルダーに確実な成果を届けると定めるとともに、事業領域を『工場自動化・最適化』と『メカトロニクスの応用領域』に設定した。
「工場自動化・最適化」では、i3-Mechatronics(アイキューブ・メカトロニクス)を軸とした産業自動化革命の実現メカトロニクス技術とICT技術の融合により、新しい自動化ソリューションを提供。産業用ロボットとモーションコントロール分野におけるグローバルシェア№1を追求する。
「メカトロニクス応用領域」では、新たなメカトロニクス技術が応用できる分野として、特に ①「Energy Saving」省エネ機器による電力消費量の削減 ②「Food&Agri」食品生産・農業分野の自動化を促進 ③「Clean Power」創・蓄・活エネ事業の確立 ④「Humatronics」医療・福祉市場の開拓加速に注力していく。
一方、今年度からの中計では、21年度の売上高5400億円(18年度4746億円)、営業利益700億円、営業利益率13.0%(同498億円、10.5%)の数値目標を設定。
実現に向けた基本方針/重点方策として ①i3-Mechatronicsによるビジネスモデル変革 ②拡大するロボティクスビジネスでの収益最大化 ③「選択と集中」によるリソース強化で新領域拡大 ④デジタル経営と品質経営を通じた経営効率の向上 ⑤社会の持続的成長と企業価値の向上に向けた取り組みを掲げている。
このうち、i3-Mechatronicsでは、“モノ売り+コト売り”への変革に対応した販売スキームの進化、安川テクノロジーセンター(仮称)の開設で技術開発機能の強化と、安川ソリューションファクトリにおけるコンセプト実践を進める。