2019年版のエネルギー白書が公表された。主要国における温室効果ガス排出状況の比較や各国エネルギー政策の動向、福島復興の進捗、近年の自然災害への対応とレジリエンス強化に向けた取り組みについて解説している。
主要国の温室効果ガス削減目標の進捗と非化石電源比率と省エネ状況について、日本は30年度に13年度比26%減を目標としており、16年度時点で7%減。目標ラインと同水準で進んでいる。非化石電源比率は、東日本大震災後の原子力発電所の停止で12年度に12%まで低下したが、17年度で19%まで増加。エネルギー消費も省エネが進んでいる。
その他主要国では、アメリカは、25年に26~28%減の目標に対し、16年時点で12%減と遅れ気味。非化石電源比率は16年34%まで増加。シェール革命によって天然ガスへの転換が進んでいる。
フランスは30年に40%減の目標に対し16年時点で18%減と遅れ気味。ドイツは30年に55%減の目標に対し、16年時点で27%減と遅れ気味。非化石比電源比率は、再生可能エネルギー比率が30%に増加しているが、原子力発電比率の低下のため横ばい。石炭火力比率の低減が課題となっている。