村田製作所は、戸田建設と共同で開発し、2018年8月から改良を進めてきた「作業者安全モニタリングシステム」を6月から販売開始した。
同システムは、既存のヘルメットの内バンドに装着する生体情報測定部と、ヘルメット後部に装着する外部環境情報測定部で構成され、作業者の生体情報と作業環境をリアルタイムに収集することで熱ストレスを把握し、健康管理が行えるシステム。
生体情報測定部では、脈拍や活動量(加速度)を、外部環境情報測定部では温度、湿度を測定し、測定データは特定小電力無線を利用してゲートウェイへ送信。センサデバイスから受信したデータを集約し、クラウドへ送り、独自のアルゴリズムで解析を行い、作業者が危険な状態の前段階であると判断された場合にはアラートを送信する。
同システムは戸田建設の施工現場で実証確認を行い、測定部の位置や大きさの最適化、突起物が多い現場でもぶつかりにくいように小型化の改良を重ね、作業者が違和感なく装着できるセンサデバイスとなっている。
また、大規模な建設現場にも対応したネットワーク環境の構築なども検証を実施。導入の際には、使用環境などを確認し、現場視察や導入前のトライアル実施なども行う。