日立製作所は、プラントのモーター関連設備の電流データをもとに、AIを活用して異常発生の自動検知を行う予兆診断ソリューションを10月から提供開始する。
プラントに設置されているモーターやギアボックスなどは、熟練の保守員が巡回し、一つ一つ点検・診断作業を行う必要がある。
新ソリューションは、個々のモーター関連設備に振動・温度センサを設置する必要がなく、電機室の制御盤内に設置された電流センサによるセンシングデータをもとに、遠隔で分析を行うことが可能。微小なモーター電流挙動の変化から、対象機器の劣化状態を表す特徴量を抽出し、独自開発の機械学習によってモーターの異常を見つけ出すことで、故障予兆診断を行うことができる。導入時の初期コストを抑えることができ、安全な環境で作業を行えるようになる。
対象設備が多い場合も効率的な保守が行え、多数の設備の劣化状態を把握し、必要と判断したものだけにメンテナンスを行うことも可能。保守作業員の省人化・省力化を図るとともに、保守コストの低減、また熟練の保守員に頼った診断から、システム化による診断基準の統一化を図ることも可能となる。