三菱電機は、人・物の識別や行動把握が高精度で行えるサーマルダイオード赤外線センサー「MelDIR(メルダー)」を、11月1日から発売する。
新製品は、陸域観測技術衛星2号「だいち2号」に搭載の同社が設計・製造したサーマルダイオード赤外線センサー技術を活用し、高画素化・高温度分解能化を実現している。
サーマルダイオード赤外線センサーの画素部に、半導体プロセスで支持脚を形成することで細線化し、単位面積当たりの画素数を増加。これにより、従来と比べて10倍の高画素化を可能にした。
また、サーマルダイオードと高性能アンプを同一基板内に形成し距離を縮めることで、発生する電磁ノイズを最小化。電磁ノイズによる精度劣化を抑制でき、従来比5倍の高温度分解能化を実現、0.1℃単位の温度分析が行えるようになった。詳細な熱画像が取得でき、人か物かの識別や、人が歩く・走る・挙手するなどの行動把握が可能となる。
また、独自開発のチップスケールパッケージ技術によって、真空封止に必要だったセラミックパッケージを使用せずに、真空状態での動作を実現。新パッケージ技術により、製品サイズを従来比約80%縮小させている。